お茶を飲むときに必要なのは茶葉と水です。
茶葉の方に注目がいきがちですが、お茶のおいしさを考えると水も重要なな要素です。
『お茶に合う水は何でしょうか?』
『おいしくお茶を淹れるにはどんな水で飲めばいいでしょうか?』
『お茶のおいしさを最大限に引き立たせることができる水は何でしょうか?』
今回はお茶と水についてやっていきましょう!
【お茶と水】おいしいお茶を淹れるにはどんな水で飲めばいいか?お茶との相性抜群のお水をご紹介します!
一般的に中性の水が飲みやすい
一般的に人間の舌は、何か食べたときに酸味が強いほうがおいしいと感じやすいと言われています。
水に関しては、飲みやすいとされているのは、酸性にもアルカリ性にも偏りがない中性の水です。
酸性に偏りすぎると酸っぱく感じ、アルカリ性に偏りすぎると苦味やぬめりを感じるようになります。
水素イオン指数
では、どうしたら酸性か、アルカリ性か、中性かを知ることができると思いますか?
この尺度として使われているのがphという水素イオン指数です。
戦後ドイツから入ってきた単位のため、長らくペーハーと発音されていましたが、現在、日本の学校教育ではピーエッチと読むことが義務付けられています。
PHは0から14までの数値で表され、真ん中の7が中性です。
7よりも数値が小さい水は酸性、7よりも数値が大きければアルカリ性の水となります。
中性の代表格!!水道水!!
中性の水の代表格は水道水です。
phを測ってみると、地域によって多少の違いはありますが、日本の水道水はph6.5~7前後です。
一方、世界各地の天然水を汲み上げたミネラルウォーターのphは7~10程度で、中性からアルカリ性の水が多くなっています。
ちなみにペットボトルで販売されているアルカリイオン水はph8.8~9.4のアルカリ性です。
お茶に合う水は!?
ではお茶に合う水はどのようなものなのでしょうか。
特別に定義されていることはなく、水道水でもミネラルウォーターでもどちらを使ってもおいしく淹れることができます。
水道水は、以前はカルキ臭がするから煮沸するか前の晩から汲み置きしてりようするとよいなどといわれていましたが、現在の日本の水道水の質は格段に向上しました。
実験結果では弱アルカリ性!!
科学的には「どのような水で淹れたお茶をおいしく感じるのか」という詳しい分析はおこなわれていないのですが、専門家の味覚調査では「弱アルカリ製の水で淹れるほうがおいしい」と評価されています。
人間の身体の水分(体液)はph7.4前後に保たれているため「身体にはph7~8、この弱アルカリ性の水がいい」とよくいわれますが、これと重なるのは偶然の一致ではないのかもしれません。
硬水か軟水か
ただし、ミネラルウォーターを使う場合には硬度にも注意する必要があります。
水はphだけでなく、カルシウムやマグネシウムの含有量を示す硬度によって軟水と硬水に分けられています。
硬度はWHOの基準では、およそ60mg/L未満が軟水、60~120mg/Lが中硬水、120mg/L以上が硬水とされています。
つまり、カルシウムやマグネシウムの含有量が少ないのが軟水、多いのが硬水です。
日本の水道水のほとんどは軟水で、国内のミネラルウォーターも軟水が中心です。
欧米は硬水のため、海外のミネラルウォーターは硬水が多くなります。
軟水はまろやかで飲みやすい水ですが、硬度が1000mgに近くなるにつれてミネラル成分が多く、くせのある味になります。
お茶には硬水が合う!?
そのため、長いこと「緑茶には軟水が適している」と言われていましたが、科学的に味のバランスを調べてみたところ、エビアン程度の硬度(約304mg/L)であれば、硬水を使ったほうがおいしい緑茶を淹れられることがわかりました。
ただし、コントレックスほど硬度が高い水は不適切です。
ミネラルウォーターにはphや硬度の記載があるので、水道水やph、硬度の異なるミネラルウォーターで水を淹れ、香気や味の違いを比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。
また、飲料用の温泉水も一般的に弱酸性が多いため、おいしいお茶が淹れられます。
お茶は種類によりそれぞれ特徴があります。
それぞれの種類に合う水を探して、振る舞うことができれば、もう立派なお茶ツウですね。
まとめ
・単純に水を飲む場合、一般的においしいと感じるのは中性の水
・中性の水の代表格は水道水
・水道水でもミネラルウォーターでもお茶はおいしく淹れることができる
・味覚調査では、弱アルカリ性の水がお茶に合うという結果が出た
・味のバランスを調べた結果、軟水よりも硬水の方がお茶に合う
・様々な種類のお茶があるので、それぞれに合うお水を探すのも面白い
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